top of page
  • 執筆者の写真Mizokami AndM

中庭のある家のメリット・デメリット、間取り決めのポイントと事例もご紹介


中庭のある家のメリット・デメリット、間取り決めのポイントと事例もご紹介


中庭のある家は、多くの人が憧れるものの、費用面など不安要素の声も多いようです。

中庭を造る際には、潜在的な対処を十分に踏まえ、重要なポイントを押さえることで、不安を解消することが可能です。




プライバシーが守られた開放感のある中庭
中庭:ロの字型



■中庭(コートヤード、パティオ)とは


「中庭(コートヤード、パティオ)」は、建物内に設けられた壁などで囲まれた庭のことを言います。コの字型やロの字型が一般的で、L字型の中の庭も存在します。

採光や通風を考えるだけでなく、最近では高いインテリア性からも人気があり、都市部や地域の住宅ではプライバシーの保護のためにも採用されています。




開放感のあるL字型の中庭
中庭:コの字型



■中庭のメリット


~プライベート空間を確保~

完全に外部から遮られるロの字型の中庭は、プライベート空間を提供し、外部からの視線を気にせず過ごせます。

コ字型の家は、外壁が3面で外側に1面が接する構造になります。完全プライベートな空間ではありませんが、開放感があり、外からのアクセスも可能で理想的な配置と言えます。

L字型の家は、外壁が2面で囲まれている配置です。外から中庭がよく見えるため、プライベート空間を設計したい場合は、この形状を避けるべきです。逆に、コ字型やロ字型の配置では、外部からの目を気にせずに中庭で洗濯物を干すこともできます。



~開放的な家~

リビングと中庭を結ぶことで開放感が生まれ、大きな窓を設置することで視覚的な広がりを感じることができます。



~明るい家になる~

特に都市部の住宅に適しており、中庭を通して太陽の光を取り入れることができます。

分譲地では、新たに建設された建物により、日照が制限されることが一般的です。そのため、リフォーム等では光を確保するために、中庭のある家に変更する場合もございます。



~通気性がある~

道路に面した窓よりも防犯上気にせず、中庭側の窓から通気・開放ができます。



~家族も安心な庭~

家族の憩いの場として活用でき、プライバシーが確保された中庭では自由にくつろげます。




デッキテラスのあるコの字型の中庭
中庭:コの字型



■中庭のデメリット


~費用がかかる~

外壁や角が多いほど建築費用が上昇し、中庭の設置には追加の費用がかかります。見積りを比較し検討が必要です。



~断熱性能の低下~

外壁面積や窓の数が増えるため、断熱性能が低下しやすくなります。設計段階での対策が必要です。



~居住スペースの減少~

狭小住宅で中庭を採用すると、居住スペースがなくなります。間取りの優先順位を考慮する必要があります。



~雨水のたまりやすさ~

特にロの字型庭の中は雨水がたまりやすく、適切な排水設備が必要です。定期的なメンテナンスも必要です。




中庭で開放感と抜け感を感じれる玄関
中庭:コの字型



■中庭のある間取り


~コの字型~

三方を外壁で囲われつつ一方がオープンな形状で、中庭の開放感があります。

中庭は三方から囲まれているため、完全に取り込まれているわけではありません。 この形状により、三方からは近隣の視線を遮断しつつ、一方はオープンな印象を保てます。四方のうち一方が壁で閉ざされていないため、中庭は解放感に富み、植物を育てる環境としては日当りや風も良好です。



~ロの字型~

完全に四方を囲まれたプライベートな中庭になります。

中庭に面した室内は光が入り易くなります。

家を上空から見たときに「ロ」の字を形成する中央に位置するのが「ロの字型」中庭です。 四方から中庭を囲む構造により、完全にプライベートな中庭が実現されます。中庭からの光を受けることができ、明るい空間が生まれますが、同時に建物内に庭を「内包する」必要があるため、十分な広さの敷地が必要になり、庭の排水にも注意が必要です。



~町屋型~

ロの字型とは異なり、このタイプは奥に進むと中庭が現れる配置です。 

これは、町家の特徴であるウナギの寝床と呼ばれる細長い構造の家に見られるもので、その中に中庭を持つ例もあります。現代の狭小住宅に取り入れたい方法で、狭い敷地で中庭を造る手法として、家づくりにも非常に役立ちます。



【中庭の間取り検討のポイント】

コ字型やロ字型の場合、中庭を家の中心に配置することで回遊動線が形成されます。中庭を介して異なる部屋を移動することで、快適な生活をサポートする動線の確保につながります。 ただし、雨天や高温・低温な日などには外に出ることが不便に感じられ、中庭の活用が制限されることも考えられます。


そのため、中庭の回遊線を前提として間取りを決定する際は慎重に検討する必要があります。予め、中庭を取り入れたい場合は、中庭の施工実績が豊富な業者を選ぶことも重要です。



【中庭設計の注意点やポイント】

~生活動線の考慮~

中庭を中心に回遊動線を考え、生活スペースのリビングとキッチンの料理を運ぶ動線や、寝室からトイレまでの動線などを考慮するとが必要です。


~窓の配置~

中庭に面する窓の大きさや配置は重要で、バランスを考慮したり、通風を確保したりする必要があります。

多くの窓を設けようとする際には、構造的に耐震補強が必要になる場合があるため、注意が必要です。また、断熱対策が不十分な場合、エアコンの使用頻度が多くなり、光熱費が高額になる可能性があります。

窓の種類や断熱材を適切に選ぶことで、断熱性能を向上させることも可能です。ただし性能を上げると建築費が増加しますのでご予算も合わせて考慮することが大切です。


~排水場所の確保~

中庭は雨水がたまりやすいため、排水場所の設計と定期的なメンテナンスが必要です。

排水場所を確保しておかないと、急なゲリラ豪雨などで雨が集中すると、中庭に水がたまる危険性があります。 特に四方を囲むロの字型の中庭は、計画当初から考慮し設計することをお勧めします。

中庭自体には、優れた排水性を持つ床材を使用し、外部への排水管を設置しましょう。また、メンテナンスとして排水管が詰まらないように、定期的な掃除が必要です。




各スペースがガレージの奥にある中庭でつながる
中庭:町屋型



■失敗談

庭いじりをするために費用をかけて中庭を作ったものの、共働きや子育てなどで忙しい生活に追われ、思ったほどの時間を庭いじりに割けなかったということもあります。


「中庭のある家にして失敗した」と感じないために、利便性が向上するように中庭をどのように使用するかをしっかりと考え、床の素材も土のままなのか、ウッドデッキが良いのか、タイルが良いのか、事前に設計士と選択肢をよく考えておくことが大切です。



■設計者の腕次第

中庭の設計は慎重に行われるべきで、設計者ならびに施工業者に対して考え方や通風、排水などの質問を行い、適切な提案を受けることが重要です。


中庭を採用して住んでみると、光が全く差し込まず、熱や湿気がこもり、中庭で快適に長く過ごせないという問題が発生する場合があります。 カビや蚊の発生・繁殖が懸念され、生活環境が悪化する原因にもつながります。

中庭のデザインに精通している設計事務所や施工業者なら、理想的な提案と実現の可能性が期待できます。先ずは気になる設計事務所や施工業者のホームページなどで施工事例を確認されることをお勧めします。



■まとめ

中庭を有する家の特徴についてご紹介しました。


都市部で家を建てる多くの人は、快適性を求めているため、「周囲が建物に囲まれて暗いのはどうしようもない」「床面積を最大限に確保したい」と考えるかも知れません。しかし、中庭をつくることで、床面積の確保だけでなく、より快適でプライバシーを確保しながらでも開放感のある生活を実現できるかもしれません。


ただし、中庭を採用する際には、建築費や断熱性能、排水や湿気対策などに留意する必要があります。このような専門知識を持ち、中庭の設計や施工経験が豊富な設計事務所や施工業者に相談することをお勧めします。




■福岡・博多で中庭のある注文住宅を建てるならAndM建築工房へ

家づくりのコンセプトは、ご家族構成や土地の条件、ご趣味など、様々な要素とご要望によって形成されます。お客様の願いを実現するためには、設計力と実現する建築力が必要です。 AndM建築工房では、ビルトインガレージや中庭、スキップフロアなど、それぞれに最適な条件で、お客様のご要望に合ったプランをご提案させていただきます。


中庭のある家を得意とする建築士

この記事の編集者

AndM建築工房 一級建築士事務所 

代表/一級建築士 溝上 拓己


1977年 長崎県生まれ/福岡市在住

​2000年 大学卒業後、建設会社、建築設計事務所、不動産会社勤務を経て、2018年AndM建築工房として活動開始。

建築設計・現場管理を経験し、構造・用途ではRC造共同住宅から木造戸建て住宅まで携わる。その経験と実績を基に不動産会社にて建築企画から販売サポート(接客)まで幅広く業務をこなし、新規部署(建築企画部)立ち上げにも携わる。クライアントやエンドユーザーとの対話から要望を形にしていく姿勢には定評があり、福岡を中心に住宅の建築設計を多数手がける。

最新記事

すべて表示
bottom of page